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厚紙副子を用いた鎖骨骨折の固定

カテゴリー:過去情報 更新日:2013.11.11

こんにちは。教員の蓮沼です。
先日、夜間部1年生に対して4回目(後期1回目)の実技試験を行いました。
前期に行ってきた基本包帯法を基盤として、今回はちょっとだけ応用的な課題といたしました。
厚紙副子を用いた鎖骨骨折の固定法です。
肩8字帯と背8字帯を用いて、ひょうたん型の厚紙副子を抑えるという、
オーソドックスな鎖骨骨折の固定です。
前期に行った麦穂帯の実技試験では交点を綺麗に揃えるように指導しましたが、
今回はむしろラインをダイナミックに出すことによって麦穂の交点を色々な場所で作り、
鎖骨から肩関節を包み込むように巻くように指導いたしました。
その一方でまだ1年生なので、難易度を下げるために腋窩枕子は無しとし、
固定肢位も比較的包帯を施行しやすい肢位としました。
実際の臨床に即した巻き方は、2年時に粕谷先生が教えて下さると思うので、お楽しみに、ということで・・・。

さて、実技試験の結果ですが、厚紙副子を用いる分、前期 の試験よりも当然チェックするポイントが増えます。
綺麗に巻けていても、厚紙の当て方が不適切であってり、
抑えがしっかり出来ていないと、大幅な減点となってしまいます。
そのため、今までの実技試験と比べると、平均点で10点近く低かったです。
それでも、学生の出来にはまずまずの及第点を与えたいと思います。
1年生には難しい課題ですし、当然の結果ですからね。
そんな中、唯一「A」評価がついた、西巻茜さんの実技をご覧ください。

うーん、途中、包帯の流れに逆らっている場面が何回かありますし、
頸部に近いところを通るラインがなかなか出せていませんね。
本番の方が上手だったかな(笑)
でも、1年生のこの時 期で、包帯がここまで手に馴染んでいるのは立派だと思います。
一生懸命練習を重ねている、努力の賜物ですね。
もちろん、まだまだ実際の患者さんに包帯を施行できるレベルではありません。
今回の結果に心驕ることなく、より一層の精進を期待しています。
他の学生は、もちろん彼女以上に努力を重ねてください。
そんな皆さんに応えられるよう、自分も一生懸命授業をしますので。
今週からはクラーメル金属副子を用いた固定に入ります。
「良い金属副子」を作るためのちょっとした工夫や、副子固定で用いる新しい包帯法など、
細やかな指導を致しますので、楽しみにしていてください。
ではまた、水曜日の授業で。

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