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口腔健康と全身の健康

カテゴリー:歯科衛生 更新日:2024.08.17

口腔健康は単に歯や歯茎の問題にとどまらず、全身の健康にも深く関わっています。近年の研究では、口腔内の状態が全身の健康状態に多大な影響を与えることが明らかになっており、口腔ケアの重要性に注目が集まっています。口腔健康と全身の健康の関係について詳しく見ていきましょう。

1.口腔内の細菌と全身疾患
口腔内には数百種類もの細菌が存在し、その一部は歯周病や虫歯を引き起こす原因となります。口腔内の細菌が血流を通じて全身に拡散することで、以下のような全身疾患を引き起こす可能性があります。

  • 心血管疾患:歯周病を引き起こす細菌は、血管内に侵入して炎症を引き起こし、動脈硬化や心臓病のリスクを高めることが知られています。歯周病患者は、心血管疾患を発症するリスクが高いという研究結果もあります。
  • 糖尿病:糖尿病と歯周病は相互に影響を及ぼし合います。糖尿病患者は免疫機能が低下しやすく、歯周病にかかりやすい一方、歯周病が進行すると血糖値のコントロールが難しくなり、糖尿病の症状が悪化する可能性があります。
  • 呼吸器疾患:口腔内の細菌が気道に入り込むことで、肺炎や慢性閉塞性肺疾患(COPD)を引き起こすリスクが高まります。特に高齢者や免疫力が低下している人は、口腔ケアが不十分な場合、これらの疾患にかかるリスクが増加します。

2.妊娠と口腔健康
妊娠中の女性にとって、口腔健康は特に重要です。妊娠中はホルモンバランスの変化により、歯周病や歯肉炎のリスクが高まります。未治療の歯周病は早産や低出生体重児につながる可能性があることが報告されています。そのため、妊娠前および妊娠中の定期的な歯科検診と適切な口腔ケアが推奨されます。

3.口腔健康と認知症
最近の研究では、歯周病とアルツハイマー病などの認知症との関連性も指摘されています。歯周病菌が脳内に侵入し、炎症を引き起こすことで神経細胞が損傷し、認知機能が低下する可能性があります。高齢者の口腔ケアを徹底することは、認知症予防の一環としても重要です。

4.健康維持のための口腔ケア
口腔健康を維持するためには、以下のような基本的なケアが必要です。

  • 定期的な歯科検診:早期発見・早期治療が重要です。歯科衛生士や歯科医師によるプロフェッショナルケアを定期的に受けることで、口腔内の健康を保つことができます。
  • 適切なブラッシングとフロス:毎日の適切なブラッシングとフロスは、歯垢や食べかすを取り除き、歯周病や虫歯を予防する基本です。
  • バランスの取れた食事:栄養バランスの取れた食事を心がけ、砂糖や酸性飲料の摂取を控えることで、口腔内の健康をサポートします。
  • 禁煙:タバコは歯周病の大きなリスク要因です。禁煙することで、口腔健康だけでなく全身の健康を改善することができます。

最後に
いかがでしたでしょうか。口腔健康は全身の健康と密接に関わっており、適切な口腔ケアは全身の病気を予防し、健康寿命を延ばすために非常に重要です。定期的なケアと自己管理を続けることで、健康な生活を維持しましょう。

歯科衛生士は歯科医師とともに、口腔健康を守る上で非常に重要な役割を果たします。今後もますますの活躍が期待される歯科衛生士を目指し、本校で学びませんか。

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